第2回トステム設計コンテスト 受賞作品集 14-15(16-17)

概要

  1. サッシ部門 銀賞 文京の住宅/原山の家
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サッシ部門銀賞デッキからフラットにつながる居間(撮影:深澤明)住まいが「普通で素敵」であるために文京の住宅吉田紗栄子(アトリエ・ユニ)+深澤明(深澤設計)14The2ndTOSTEMArchitect&SupplyContest
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玄関居間寝室家事室浴室デッキ小屋裏収納ロフト吹 抜庇庇条件の一つとしてのバリアフリーこれまで長いことお年寄りや障害のある方のための住宅に携わってきたが、バリアフリーが特別に目立ってしまうようなプランやデザインでは困るといつも思っている。住まいにとって一番大切なのは、住む人がどれだけ快適に暮らせるかということ。そのために様々な要素や条件を加味してプランを組み立てるわけだが、バリアフリーはそのような条件の中の一つでしかないと思っている。だから、これ見よがしに広い廊下やスロープを付けるようなやり方ではなく、誰が住んでも暮らしやすく素敵だなと思える空間が理想である。今回は、この「素敵だな」と思える部分をうまく形にするために、深澤さんにお手伝いいただくことになった。(吉田)今回の建て主は、日常生活に電動車椅子を使われる方で、当然バリアフリーが条件となっていた。しかし、それ以前に建て主からは、プライベートスペースとパブリックスペースをきちんと分けて友人を招きやすいようにすること、植物を育てたり洗濯物を干したりするスペースを確保すること、そして全体としては、明るく日当たりのよい家にすることなどが求められていた。このような課題は、住宅設計においてはごく一般的な種類のものであり、そういう意味では通常のやりかたでプランに取り掛かることができた。(深澤)暮らしを楽しむための住まい当初は、与えられた条件と敷地面積のバランスからエレベーター付きの2階建にすることも検討したが、緊急時の避難の問題や建て主の希望もあって最終的に平屋を選択した。ただ、単純な平屋だと生活空間を確保するのが精いっぱいなので、1階の半分ほどの広さを取った小屋裏収納を設けることでこれを解決している。やや傾斜の急な天井高の高いプロポーションは、この小屋裏収納と、屋根に設置した太陽光集熱パネルを効率良く稼働させるために生まれたものである。平屋の選択は、外部との連続性を維持できたことに加え、効率的な計画によるコストの削減効果もあり、結果として満足のいくプランができたと思っている。(深澤)平屋を選択した後、敷地を効率的に使いつつ暮らしやすい住まいを成立させるためにさまざまなプランを検討したが、南に開いた敷地の特性を活かして、居間と寝室の間にデッキを設けることで意見が一致した。プライベートなスペースを目一杯広く取ってしまえば普段の暮らしは便利になるが、住んでみて楽しいと思える空間を望まれている建て主のためには、もう少し別の要素が必要だと感じていた。リビングから続く半屋外空間としてのデッキは、内部と外部の中間的な場所として南側道路との距離感を和らげる役割を持っているが、草花に水をあげたり洗濯物を干したり、時にはパーティーを開いたりといった、暮らしを楽しむための大切な要素も担っている。(吉田)1階平面図小屋裏平面図S=1/15015

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