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UPK5.0帖和室12.0帖倉庫収納収納UBDN飼育室UPPS収納PS一体の空間としてプランニングされたLDKLDKの中心となるキッチンへ食べることは暮らしの根幹だと思う。ことに個の生活が尊重され、家族団らんの機会が少なくなりつつある今だからこそ、家族がともにすごす食事のひとときは大切だ。また夫人からも「つくる・食べる・片づけるの一連のプロセスを共有することで家族の絆をもっと密にしたい」との強い要望もあり、単に合理的な調理スペースとしてのキッチンではなく、LDKの中心となりコミュニケーションの起点となるようなキッチンスペースをめざした。ショールームに足を運んだ結果、使い勝手やデザインの良さだけでなく、夫人が思い描いていた理想の住まい方を実現してくれるキッチンとして「クレディア」を選定し、壁側にしつらえた収納との間に適切な動線や距離を確保できる位置にキッチンセットを配置した。対面のフルフラットタイプなので、家族みんなでスムーズに調理や配膳、後片づけができる作業性は確保できた。次いで、みんなで食べたりくつろいだりする場であるリビング・ダイニングの戸として使っているスペースは、将来エレベーターホールとして使えるようにする」というアイディアも、施主や家族のことを深く知ったからできた着想だと思う。最近は公共建築物の仕事が多くなり、住宅設計に関わることが少なくなった。だが生身の人の心とふれあいながら仕事をすすめることができる住宅のプランニングは何よりも楽しい仕事だと感じる。(中里孝談)キッチン部門銅賞大門町O邸新築工事 居住性の確保に腐心した。リビングで食事を楽しむ時にキッチンスペースが丸見えでは気持ちよくくつろげないからだ。そこで壁側の収納とは別に、LDKへの進入路に沿った位置に造りつけの収納棚を設置した。この収納棚によりリビング側からキッチンを見ると“適度な死角”が生まれ、キッチンの存在を気にすることなく食事を楽しめる空間となった。日本人の暮らしの本質を見失わない住まいプラン時代とともに家族のあり方やライフスタイルは変わるものだが、日本人の暮らしの本質がそう大きく変化するものではないと思う。私は伝統的に受け継がれてきた日本人の住まい方の視点から、躯体の設計にしろ設備の選定にしろ、短期的な流行に安易に乗ることを戒めている。その一方で見込める近い将来に備える柔軟さも必要だと考える。施主との対話を基軸にプランニングをすすめていく中で、たとえば「今は納キッチンからもリビングダイニング全体を見渡せるDNUP倉庫サンルームマジキリ洋間6.4帖洋間4.9帖LDK10.0帖洋間6.3帖ベランダDNUBクローゼットクローゼットDNUP和室6.1帖押入玄関PSUBLD19.2帖K5.3帖収納UPDNサービスルームベランダドレッサー押入玄関PS収納3階平面図2階平面図1階平面図S=1/250▲空間の機能をフロアごとに明快に分離した全体プラン。1階は駐車場と母の居住スペース。2階にメインエントランスと家族のコミュニケーションスペース。3階に個室を設けている。78The2ndTOSTEMArchitect&SupplyContest
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K5.3帖K5.3帖LD19.2帖クレディアフルフラット対面タイプニッチニッチシステム壁面収納1,818×450システム壁面収納1,818×4501,1251,1251,3131,3137007002,4352,4354104106006006060680680サービスルームサービスルームベランダ1,200×3701,200×370910910キッチン奥にユーティリティ、バスルームに続く出入り口が設けられている□施工情報施工:近藤建設株式会社所在地:埼玉県さいたま市敷地面積:213.78m2延床面積:349.58m2構造:RC造 地上3階受賞対象商品:クレディア フルフラット対面タイプ□中里孝 プロフィール昭和27年6月1日 埼玉県大宮市生まれ昭和51年日本工業大学卒 建設会社勤務後 昭和59年独立中里設計事務所を設立平成2年4月有限会社中里設計事務所に変更□主な作品埼玉県小川町 みどりが丘小学校 竹沢小学校 欅台中学校その他公共施設、個人住宅選評リビング・ダイニング・キッチンがコンパクトな一つの空間として表現され、家族のコミュニケーションの場としての提案が評価された。S=1/100▲LDK一体の空間としながら、キッチン背面からユーティリティへ抜ける家事導線も設けている。だんらんゾーンと家事ゾーンの中心にキッチンを位置づけ、コミュニケーションと使いやすさに配慮したプラン。リビング、ダイニング、キッチン平面図79
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