第2回トステム設計コンテスト 受賞作品集 74-75(76-77)

概要

  1. キッチン部門 銀賞 あけぼの分譲地モデルハウス
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キッチンを中心にコト・モノ・ヒトがつながる「キッチンが真ん中の家」というのは、言ってみればオープンキッチンのレストランのような感じだ。シェフ(主婦)やスタッフ(家族)が広いキッチン内を自在に立ち回って料理をつくり、その姿をゲスト(家族や客)が見守っている。客席(リビングやダイニング、勝手口)と自由に行き来できるから支度も後片付けもスムーズに行えるし、みんなのコミュニケーションも円滑に運ぶ。このように調理や配膳といったアクション、料理や食器などのモノ、そして家族同士の触れあいなど、暮らしのさまざまなファクターがキッチンを中心に楽しくつながって展開することを狙ったプランだ。システムキッチンには「クレディアアイランドタイプ」をセレクトして、1階フロアのまさにど真ん中に据えた。リビング・ダイニングに向けては大きな開口を取り、来客時などには目隠しできるよう引き戸タイプの可動間仕切りを設大胆なプロポーションで魅せる分譲地のモデルハウスということで外観にも訴求力を持たせた。正面から見ると一見シンプルな矩形のプロポーションだが、躯体側面をコの字型にすっぽり覆う厚い側壁を設け、ガルバリウム鋼板を貼った。この側壁は家の側面から見ると、屋根から地面に向けて斜めのラインをとっている。また玄関を覆うように木目調サイディングを貼った大きな目隠し壁を立ち上げたが、こちらも地面に対して垂直ではなく傾斜をつけた。一方南面に向いた正面外壁部には、引違い窓やFIX窓などさまざまな窓種を整然と配置した。シンプルな形状と変化のあるライン、整然さと複雑さ、メタリックな鋼板とナチュラルな木材の肌理など、異質なものをバランスよく組み合わせてモデルハウスとしての見せ場をつくった。(小宮成元談)キッチン部門銀賞あけぼの分譲地モデルハウスけた。そしてキッチン上部は一部を吹き抜けとし、ルーフデッキから光が入るようにした。もちろん照明は備えているが、このトップライトによりフロアの真ん中にあっても明るいキッチンが実現できた。またこの吹き抜け部を形成する壁内に排気用ダクトを引き回し、レンジフードが吸い込んだ油煙や熱を効率良く排出できる構造とした。さらにキッチンに立って左側にある和室との間には、上げ下げ式の和障子をはめこんだ小さな開口を設けた。障子を上げると和室で食事をする家族やゲストに料理を簡単に手渡すことができ、ちょっと意表をつくおもてなしができる。一方の右側面からは廊下に直接出ることができ、玄関ホールへも勝手口へもロスなく移動できる。このようにキッチンスペースが1階フロアの中心となり、リビングやダイニング、和室などが周囲を取り巻いている。キッチンと各居室とが物理的につながることによる移動性や見通しの良さ以上に、いつでも家族同士の気配を感じ取れることが大切だと考えた。玄関ホールバス庭ポーチテラスカーポート浴室洗面所和室LDK1階平面図2階平面図S=1/150吹抜ルーフデッキバルコニー吹抜バルコニー廊下洋室-2主寝室洋室-174The2ndTOSTEMArchitect&SupplyContest
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キッチンからリビング、ダイニングを望むリビング・ダイニングとの仕切り戸を閉じたキッチンに、トップライトから光が注ぐ写真:©辰巳住研株式会社外観全景□施工情報所在地:福岡県福津市施工:辰巳住研株式会社 敷地面積:201.11m2 延床面積:123.99m2構造:木造在来工法 地上2階建受賞対象商品:クレディアアイランドタイプ□小宮成元プロフィール1947年東京生まれ 1969年東京YMCAデザイン研究所建築科 卒業1969年株式会社佐藤秀工務店設計部入社1973年有限会社山下和正建築研究所入所1979年有限会社タウ設計工房設立□主な作品 2002年「五葉松の家」でグッドデザイン賞2002受賞2006年リフォーム物件「2間で大人4人が暮らす家」で、テレビ朝日系列「大改造!劇的ビフォーアフター」に出演選評アイランド型キッチンを建物の真中に配置し、生活の中心をつくりだしている。キッチン上部の吹き抜けが採光+排気の役割を果たしている点が評価。75

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