第2回トステム設計コンテスト 受賞作品集 34-35(36-37)

概要

  1. サッシ部門 審査員特別賞 Kさんの住家(大津)/O邸
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「光風」を包み込む家O邸村瀬充アトリエ一級建築事務所村瀬充サッシ部門審査員特別賞34The2ndTOSTEMArchitect&SupplyContest
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曖昧な空間性住まいを一つの空間として捉えた場合、あらかじめ決められた役割によって空間を細分化していくと、どこか窮屈なものになってしまう。遊牧民のテントやアジアの住宅に見られるような、ある時はダイニング、ある時は仕事場、またある時は寝室にもなるような可変的な空間は、むしろ豊かな可能性を秘めているように感じられる。同様に、家族は固定化した役割を演じているようでいて、夫婦、親子、兄弟など、それぞれに異なる複数の関係性を生きている。このような変化する役割や関係性を上手く包み込むには、空間にある種の曖昧さが求められる。O邸の計画は、そのような空間に対する想いを建て主と共有することからスタートした。建て主の主な要望は、できるだけ自然の素材を活かして欲しいということと、家族がいつも一緒にいられるような空間が欲しいという2点だった。設計においては、この2点をクリアしつつ、開放的なしつらえで豊かな周囲の環境を組み込んでいくことを目標とした。その結果、すべての空間を建具で仕切ることのできる可変的な一室空間が生まれた。この可変的な空間は、場や関係性によってさまざまに変化する多様性を持ち、個室で仕切られた空間とは異なる家族の一体感を生み出す。この室内空間に光と風を取り込むために、南面に開いたコート(中庭)を付け加えた。プライバシーへの配慮から、このコートをさらに木の格子で包み込むことで、不連続な視界や光の見え隠れという日本的な曖昧さを持った、内・外一体の空間を創造することができた。光と風を包み込むコート35

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