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サッシ部門銀賞文京の住宅居間デッキデッキ居間※外壁透湿防水シート構造用合板9t外壁:ガルバリウム鋼板0.4t立ハゼ葺外壁下地:繊維混入珪酸カルシウム板12t外壁断熱:グラスウール16kg/m3100t通気層:40×20t@400クロス石膏ボード9.5t鋼製束合板捨張5.5tF☆☆☆☆合板24tF☆☆☆☆大引105角米ヒバ床:コルクタイル5tF☆☆☆☆オープンウィンスライディングオープンウィンスライディングH=2,230開口=1,650断面詳細図平面詳細図S=1/15S=1/1516The2ndTOSTEMArchitect&SupplyContest
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全開口ならではのプラン敷地自体があまり広くないので、できればデッキ部分も住まいに取り込んでしまうような一体感が欲しかった。ところが、プランや構造の条件から、居間とデッキをつなぐ壁の最大幅は約2,000mm。通常の引違いサッシであれば有効開口は950mm程度で、一体感はもとより車椅子の通行にも支障を来してしまう。それが、オープンウィンを採用することで1,650mmの開口を確保することができた。すっきりとした眺望や外部との一体感は都心の住宅ではなかなか手に入れがたいものだが、それがオープンウィンによってある程度実現できたのではないかと考えている。(深澤)フラットレールが標準仕様になっているのもありがたいと思った。車椅子のタイヤに優しいということで、建て主にもすごく喜んでいただいている。そういったことを考え合わせると、今回のプランは、設計を詰めていって最後にこの開口にどんなサッシを入れ込もうかという考え方ではなく、始めにオープンウィンがあって生まれたプランだと言っても過言ではないだろう。(吉田)住まいの中の開口部の位置づけ住まいを考える際には、自然の風や光をどうやって採り入れるかが重要になる。そのために開口部の取り方やサッシの選択には非常に気を使う。お年寄りや障害のある方にとっては、開閉形式やクレセントの位置なども大きなポイントになる。今回は使う側に立った細かい工夫が施されていて、とても重宝した。(吉田)内と外との境界の部分に開口部を設ける訳だが、開口部の存在そのものをなかったことにできないかということがテーマになる場合がある。開口を設けても、雨が降ったり夜になったりすればそこを閉じなければならない。状況によって消したはずの境界が再び生まれてしまい、どうしても開口部というものを意識せざるを得ない。(深澤)住まいによって変わる暮らし今まで住宅を設計してきた経験から、人の暮らしは住まいによって変わるものだということを実感している。今回の住まいも、これまで自分だけのプライベートなスペースをもてなかった建て主の暮らしに大きな変化をもたらしていて、建て主自身がその変化を楽しんでくれている。それは設計者にとっても大変嬉しいことだが、いつものことながら、もう少し上手くできたのではないかという思いもつきまとっている。ただ、今回は深澤さんとチームを組んで、第三者の評価もいただき、少しは「普通で素敵」という感じに近づけたのかもしれない。(吉田)(吉田紗栄子・深澤明談)□施工情報所在地:東京都文京区施工:河合建築 敷地面積:89.77m2 延床面積:47.82m2構造:在来木造 受賞対象商品:オープンウィンスライディング□吉田紗栄子 プロフィール1943年東京都生まれ1966年日本女子大学家政学部住居学科卒1980年日本大学理工学部博士課程前期修了1970年アトリエ・ユニ設立(主な作品)K2ハウス、デイケアセンター「とよたひかりの丘」、出雲邸など□深澤明 プロフィール1972年栃木県生まれ1996年日本大学理工学部建築学科卒1996年野沢正光建築工房入所2004年深澤設計設立(主な作品)黒磯の住宅/二見生洋菓子店/習志野の住宅選評バリアフリーとオープンウィンのフラットレールの関連性を持たせたリアリティのあるコンセプトが評価。部屋の一部のような一体感のあるデッキと居間(撮影:深澤明) 外観全景17
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