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耐風圧性 強風など、内外からの力に対してどの程度耐えられるかを示す性能住宅に使用する窓は、設置される高さや立地などを考慮して、十分な性能を有するものを選定することが大切です。一般的な戸建て住宅の耐風圧性は、【表1】程度の性能となります。ただし、この数値はあくまでも目安であり、住宅の立地条件(山の上など高い場所に建っているなど)により異なります。強風や台風で窓の中央が風によって押され、変形したり元に戻ったりする状態が見られることがありますが、風がおさまった時には元の状態に戻ります。また、強風により飛来物が衝突するなどの原因で窓が破損した場合は、十分な性能が保てなくなることがありますのでご注意ください。雨戸・シャッターなどで防ぐか強化ガラス・防犯合せガラスなどの使用をおすすめします。一般的に戸建て住宅の場合に必要な性能は、JIS等級の目安としてW-2、W-3等級とされています。W-3等級は、1時間あたり240mmの降雨時に風速20m/s程度の風が吹いてもサッシからの雨水浸入がないということになります。しかし、気象庁の天気概況による風速が性能表示以下であったとしても、住宅の立地条件(近隣住宅の配列や高さ、道路の状況、立ち木や塀の位置など)により局所的に発表数値を超え、屋内へ雨水が浸入することも考えられます。そのため、より高い等級のものを選定したり、雨戸や窓シャッターの併用をおすすめします。過去の気象データを見ると、一般的に「風が強いと雨が少なく」・「雨が多いと風が弱い」という傾向が見られるため、水密性の等級は耐風圧性の風圧より低く設定されています。強風雨時にサッシ下枠に雨水がたまることがありますが、これは一般的なサッシの構造上、水密性能を保持するためであり、不具合ではありません。風が吹くと室内外に気圧差が生じ、空気の流れ(すきま風)が生じます。このすきま風を抑制する性能を気密性能をいいます。一般的に住宅用引違い窓に必要とされる気密性能は、JIS等級ではA-3等級、断熱サッシはA-4等級となります。A-3等級とは風速4m/s程度の風(木の葉や小枝が休みなく動く程度の強さ)が正面から窓に当たっているときに、窓表面1m2あたりに1時間8m3(=1辺が2mの立方体)以下の空気が出入りする性能です。サッシのすき間から出入りする空気の量が少ない方(等級数値の高い方)が性能が良いということになります。したがって、気密性が高いほど、冷暖房における負荷を軽減でき、省エネルギーにも貢献すると同時に、遮音性能も向上します。ただし、気密性※とは逆に換気不十分による問題も生じることがありますので、定期的な換気や換気設備の設置等の配慮が必要です。※日本工業規格(JIS)では、空気の出入りを遮断しなければならないという規定はありません。窓の性能10項目(詳細)水密性 屋内への雨水の浸入をどの程度防げるかを示す性能気密性 サッシのすき間から、どの程度の空気の出入りがあるかを示す性能等級(旧等級)等級との対応値S−1(80)S−2(120)S−3(160)S−4(200)S−5(240)S−6(280)S−7(360)800Pa1200Pa1600Pa2000Pa2400Pa2800Pa3600Pa(参考)風速換算値風速は36m/sに該当します。風速は44m/sに該当します。風速は51m/sに該当します。風速は57m/sに該当します。風速は62m/sに該当します。風速は67m/sに該当します。風速は76m/sに該当します。※SはStructureの頭文字を意味します。等級(旧等級)圧力差W−1(10)W−2(15)W−3(25)W−4(35)W−5(50)100Pa150Pa250Pa350Pa500Pa(参考)風速換算値風速は9∼15m/sに該当します。風速は11∼19m/sに該当します。風速は14∼24m/sに該当します。風速は16∼29m/sに該当します。風速は20∼35m/sに該当します。※WはWaterの頭文字を意味します。等級(旧等級)気密等級線A−1(120)A−2(30)A−3(8)A−4(2)A−1等級線A−2等級線A−3等級線A−4等級線(参考)対応サッシ・ドア※AはAirの頭文字を意味します。断熱・防音サッシ・ドア群一般サッシ・ドア群室内建具など気密性が良いと冷暖房における熱負荷が少ない。省エネルギーにつながる階高1F2F3F高さh風圧力(C=0.8)対応するJIS等級約3m約6m約9m約800Pa約1200Pa約1600PaS−1S−2S−3【表1】選択の目安W−1W−2W−3W−4W−5必要等級の目安水密性能のJIS等級高層ビル市街地住宅郊外住宅低層ビル1内・外部騒音における遮音性が良くなる。静けさにつながる2外部からの塵埃、粉雪の吹き込みが少ない。快適な環境につながる3384窓の性能について
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断熱性 屋内の熱移動をどの程度抑えることができるかを示す性能一般的な住宅において、最も熱の出入りが大きいのは開口部と言われています。快適な住まいを実現するためには、窓の断熱化が重要な要素となります。断熱性は、JISではH-1等級からH-5等級で区分され、熱貫流抵抗(R)の単位(m2・K/W)で表示されます。その性能を表す数値には、熱貫流抵抗や熱貫流率が使われます。熱貫流抵抗とは、熱貫流率の逆数(1/熱貫流率)で熱の移動のしにくさを表しています。熱貫流抵抗が大きいほど熱が移動しにくく、断熱性能は良いことになります。熱貫流率とは内外の温度差が1℃のとき、窓面積1m2あたりにつき、1時間にどれくらいの熱が移動するかを表す数値のことです。熱貫流率が小さいほど、断熱性能が良いことになります。住宅サッシの断熱性はサッシおよびガラスの構造、材質、開閉形式等の組合せにより異なります。これら建具の構成による断熱性能および対応する地域区分については、「省エネルギー基準について」をご参照ください。窓を断熱化することで、熱を逃しにくく、室内へ入りにくくすれば、冬期に使用するエネルギーを抑制でき、夏期の冷房エネルギーも大幅に減少できます。また、建物の向き等によっては、より断熱性の高い窓、ひさし、室内カーテン、ブラインド等の併用も考慮してください。等級(旧等級)H−1H−2H−3H−4H−5熱貫流抵抗0.215m2・K/W以上0.246m2・K/W以上0.287m2・K/W以上0.344m2・K/W以上0.430m2・K/W以上熱貫流率4.65W/(m2・K)以下4.10W/(m2・K)以下3.49W/(m2・K)以下2.91W/(m2・K)以下2.33W/(m2・K)以下※HはHeatの頭文字を意味します。住宅の断熱化による暖房エネルギー節減の例(東京11月1日∼3月15日)住宅の断熱化による冷房エネルギー節減の例(東京6月15日∼9月30日)遮音性 屋内・屋外への音の出入りをどの程度遮ることができるかを示す性能防音に配慮した戸建て住宅では、一般的にJIS等級での目安としてT-1、T-2、T-3の性能を有する窓が使用されます。例えばT-2等級だと、外部の騒音が80dB(デシベル)であった場合、内部では50dB以下(=静かな事務所程度)になるということになります。これは、あくまで基準としての窓の遮音性能であり、実際のお住まいで計測される数値とは異なります。また、住宅性能表示制度における戸建て住宅での音環境評価は、開口部の遮音性がそのまま適用されます。住宅に使用される窓や出入口は、騒音環境等の立地条件を考慮して選定することになります。等級(旧等級)T−1(25)T−2(30)T−3(35)T−4(40)遮音等級線T−1等級線T−2等級線T−3等級線T−4等級線住宅性能表示制度等級区分等級2等級3等級3等級3※TはTransmissionLossの頭文字を意味します。・遮音性はガラスの厚さによって変わるため、指定の厚さ未満のガラスを 使用すると本来の性能が発揮されない場合があります。・室内の騒音レベルを低くする簡単な対策として、室内に厚手のカーテンや じゅうたんなど、吸音効果の高いものを使用することをおすすめします。約1,000無断熱住宅断熱住宅約40060%減約3,200kwh約2,100kwh34%減無断熱住宅断熱住宅※ホンとデシベル(dB)ホンは人間の耳に聞こえる感覚を取り入れた単位。デシベル(dB)とは音の物理量の単位です。一般的にはホン=(dB)デシベルと考えてもさしつかえないでしょう。騒音レベル(dB)遮音性身近にある騒音環境聴力機能障害きわめてうるさいうるさい日常生活で望ましい範囲静か3040506070809010011020騒音レベルとサッシ効果自動車の警笛(前方1m)電車通過時のガード下電車の中幹線道路の交差点街頭家庭用洗濯機デパートの中静かな事務室静かな公園郊外深夜ささやき55dB(A)T−1(25)80dB(A)385

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