25高齢者施設プランニングブック 140-141(142-143)

概要

  1. その他の情報
  2. 障がいについての基礎知識
  3. 高齢者のかかりやすい疾患・障がい
  1. 140
  2. 141

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  生活習慣病食事や運動、喫煙、飲酒、睡眠などの生活習慣が原因で、発症・進行する疾患を生活習慣病と言います。日本人の三大死因は、ガン・脳卒中・心臓病です。最近では、これらの原因である高血圧、高脂血症、糖尿病などの患者数の増加には、加齢や遺伝的な要因だけでなく、不適切な食生活や運動不足、過度の飲酒、喫煙などの生活習慣やストレスが深く関与していると言われています。心筋梗塞代表的な生活習慣病である糖尿病の合併症のひとつです。心臓に栄養を送っている冠状動脈の一部が狭くなったり、内側に血栓(血の固まり)ができて血液が送られなくなり、心臓の筋肉が酸素欠乏になって、死滅することで起こります。  脳血管障がい血管が破れたり、詰まったりすることで脳の細胞に栄養や酸素が供給されなくなり、脳の機能に障がいが起こる病気です。一般的には脳卒中といわれています。突然発作が起こり、障がいが起こった場所によって、運動マヒや感覚マヒ、言語障がい、意識障がい、呼吸障がい、平衡機能障がい、排尿障がいなどの症状が現れます。大別すると出血性脳血管障がいと動脈硬化性血栓性脳梗塞(虚血性脳血管障がい)の2つがあります。いずれも重症例では遷延性意識障がい(植物状態)や片マヒ(半身不髄)などの後遺症を残すことが多く、死に至ることもあります。1)出血性脳血管障がい代表的なものはクモ膜下出血と高血圧性脳内出血です。クモ膜下出血脳動脈瘤の破裂で起こります。破裂するまでは自覚症状がなく、突然破裂してそのまま死亡するケースもあります。先天的な要因に、高血圧や喫煙、ストレスなどの後天的な要因が加わって起こると言われています。高血圧性脳内出血名前の通り高血圧の人に多く、まず動脈硬化が起き、細い血管が破裂することで発症すると考えられます。2)動脈硬化性血栓性脳梗塞一般的には「脳梗塞」として知られていますが、脳血栓と脳塞栓の二つがあります。脳血栓(のうけっせん)動脈硬化などから起きる病気で、細い血管が血液の固まり(血栓)によって詰まったために起こります。片マヒや失語症などの神経症状が現れます。通常、脳梗塞と言われるものの多くはこの脳血栓です。手足をはじめとする全身の関節の痛み、腫れ、炎症が起こり、関節が変形してしまうこともある慢性の炎症性疾患。主に20〜50歳代の人が発症しやすく、患者の約80%が女性です。<主な症状>倦怠感、食欲不振、体重減少、発熱、貧血などが見られ、朝の起床時に手足のこわばり、指や手首に痛みと腫れが現れます。進行すると全身に症状が広がり、関節や軟骨が破壊されて変形してしまうため、歩行や日常の生活動作が困難になります。  関節リウマチ■高齢者のかかりやすい疾患・障がい運動系の神経が侵され、手足が震えたり、筋肉がこわばるなどの症状が現れる難病です。50〜70歳代に多く発症し、年齢とともに徐々に進行します。<主な症状>振戦(しんせん)手足や頭、体全体にふるえが出ます。何もしないときにふるえが強くなり、動作をするときには消失したり、軽くなったりするのが特徴。筋強剛(きんきょうごう)筋肉の緊張が高まり、体中の関節が硬くなります。本人以外の人が関節を動かすと、抵抗を感じます。固縮(こしゅく)と言うこともあります。動作緩慢動作が遅くなったり、鈍くなったりします。姿勢反射障がい姿勢を保つのが難しくなり、転びやすくなります。仮面様顔貌(かめんようがんぼう)まばたきが減り、表情が乏しくなって、能面のような顔になります。姿勢異常背中を丸めた前屈姿勢となり、肘や膝が屈曲した姿勢になります。歩行障がい歩行が遅くなり、足を引きずったり、歩幅が小さい「小刻み歩行」になります。ほかにも、最初の一歩がなかなか踏み出せない「すくみ足」や歩き出すと早足になって止まることができなくなる「加速歩行」などが、方向転換時や狭い場所で出やすくなります。  パーキンソン病脳塞栓(のうそくせん)脳の太い血管(主幹動脈)が詰まり、広範囲の脳が障がいを受けます。脳浮腫や出血性脳梗塞を引き起こすことが多く、死亡や意識障がいの危険性が非常に高いものです。140REFERENCEINFORMATION
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  骨折骨折は、高齢になると頻繁に起こりますが、その多くは運動不足や感覚の働きが鈍ったために、転倒しやすくなることが原因です。また、骨密度が低下している骨粗鬆症の患者は、特に危険度が高くなります。<骨折しやすい部位>脊椎圧迫骨折交通事故や転倒・転落、尻もちをついたとき。大腿骨頚部(大腿骨の付け根)骨折転倒したとき。寝たきりの原因になりやすい。とう骨(手の親指側の骨)遠位端骨折つまずいて前に手をついたときや転倒したとき。恥骨骨折尻もちをついたとき。肋骨骨折つまずいて前に手をついたとき、転倒したとき。■高齢者のかかりやすい疾患・障がい  認知症いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったためさまざまな障がいが起こり、生活する上で支障がでている状態(およそ6か月以上継続)を指す。認知症を引き起こす病気のうち、最も多いのは、脳の神経細胞がゆっくり死んでいく「変性疾患」と呼ばれるもので、アルツハイマー型認知症、前頭・側頭型認知症、レビー小体型認知症などがこの「変性疾患」に当たる。次いで多いのが、脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化などのために、神経の細胞に栄養や酸素が行き渡らなくなり、その結果その部分の神経細胞が死んだり、神経のネットワークが壊れてしまう脳血管性認知症である。その他の情報141PLANNINGBOOKELDERLYFACILITY高齢者施設

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