25高齢者施設プランニングブック 138-139(140-141)

概要

  1. その他の情報
  2. 障がいについての基礎知識
  3. 運動機能障がいについて
  4. その他の情報
  5. 障がいについての基礎知識
  6. 内部障がい・視聴覚障がいについて
  1. 138
  2. 139

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脊髄とは、脊椎(背骨)の中を通っている神経のことです。交通事故、転落事故などの外傷や、血管が詰まったり、腫瘍が脊髄にできることなどが原因で脊髄が破壊されて運動障がいが起こることを脊髄損傷といいます。脳の命令が脊髄の損傷を受けた部位から下に伝わらなくなるため、損傷部位が高いほど、障がいは重くなります。損傷の部位によっては運動障がいだけでなく、感覚障がいや膀胱・直腸障がい、自律神経機能障がいなどさまざまな合併症も起こるため、日常の生活動作が非常に困難になります。脊損(せきそん)と言います。頚髄損傷 首の骨(頚椎)の中にある頚髄は肩や腕、肘、手首などの運動機能をコントロールしています。頚髄に損傷を受けると、上肢だけでなく四肢マヒが生じます。頚損(けいそん)と言います。胸髄・腰髄損傷頚髄より下位にある胸髄は肋間筋の呼吸や腹直筋、腰髄は主に下肢の動きを支配しています。これらの箇所に損傷を受けた場合は、上肢は健常で、下肢マヒとなります。膀胱や直腸などの排泄機能、性機能などに障がいがあります。仙髄損傷身体的には大きな損傷はありませんが、膀胱や直腸などの排泄機能、性機能などに障がいがあります。  脊髄損傷■運動機能障がいについて上肢または下肢(もしくは四肢)、体幹の機能障がいを持つ人の総称。  肢体不自由者運動機能と知的機能の両方に重い障がいがあることを指します。障がいの状態は寝たきりから自立して動けるものまで多様ですが、多くは人工呼吸器や経管栄養などの医療が必要になります。  重症心身障がい外傷や疾病、先天性の奇形などが原因で四肢の一部または全部が切断・欠損した状態です。残存した身体部分(四肢や口、顎、腋の下など)を使って運動障がいの部位の働きを代替させるケースが多くなります。欠損部分を補うために、義手や義足などの義肢が使われますが、いずれも訓練が伴います。  四肢の切断筋力が低下し、筋萎縮が徐々に進行していく病気で、神経に原因がある神経原性のものと、筋肉そのものに原因がある筋原性のものがあります。神経原性のものには筋萎縮性側牽硬化症(ALS)などがあり、筋原性のものに進行性筋ジストロフィー症があります。  進行性筋萎縮症神経、筋肉、骨や関節などへの伝達機能が何らかの原因で途絶えて、働かなくなった状態をマヒといいます。運動マヒ運動機能の障がいで、主に以下のような種類があります。四肢マヒ 頚髄を損傷した場合(左記「頚随損傷」参照)や脳性マヒ※の人などで、両上肢(腕)・両下肢(脚)が動かない運動マヒを指します。対マヒ(両マヒ) 左右の上肢または下肢に現れる対称性のマヒを指します。前者を上対マヒ、後者を下対マヒと呼びます。片マヒ 脳内出血、脳梗塞、頭部外傷などが原因で、身体の左右いずれかの側に神経マヒが起こった場合を指します。マヒは病気や損傷を受けた脳と逆側に起こります。※脳性マヒとは、受胎から生後4週間以内に、脳の一部に損傷を受け、主に手足を動かす筋肉が機能しなくなることを指します。自分の意志とは関係なくからだが動いたり(不随意運動)、筋肉がつっぱるなどの症状があり、片マヒや両マヒ、重度の場合は四肢マヒとなります。感覚マヒ触覚・温覚・冷覚などの感覚機能の障がい。  マヒ頚椎頚髄胸椎胸髄腰椎腰髄仙椎仙髄■脊椎(背骨)と脊髄(神経)138REFERENCEINFORMATION
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  オストメイトガンなどにより、直腸や膀胱の機能に障がいができ、人工的に腹部に膀胱や肛門を造設した人をオストメイトと呼びます。社団法人日本オストミー協会調査(平成20年)によれば、国内には推定23万人超のオストメイトの方がいらっしゃいます。装具を用いての排泄のため、特に不便を感じる外出時、災害時のトイレ環境の整備が望まれます。ストーマ腹部に造設した排泄口のこと。ストーマを持つと、便や尿が不随意に出てしまうため排泄物を受ける処理袋=ストーマ装具が必要になります。  視力障がい  視覚障がい視力障がいは見ようとする対象物が見えない「盲」と、少しは見えるが、離れたものが見えにくい「ロービジョン」に分けられます。盲(もう)歩くときには白杖が必要で、読書は点字に頼るなど、視覚での生活が困難な人です。先天盲と中途失明者では点字を読むスピード、空間把握の仕方に違いがあります。ロービジョン両眼の矯正視力が0.05以上0.3未満をロービジョンと言います。(世界保健機関WHO定義)  視野障がい目を動かさないで見たときに、見える範囲が狭い状態を指します。求心性狭窄(きゅうしんせいきょうさく)見ているものの中心部しか見えず、周辺部は見えにくい状態。筒を通してみたような感じ。周りが見えないため、人や物にぶつかったり、つまずきやすくなります。中心暗点(ちゅうしんあんてん)求心性狭窄とは反対で、中心部は見えないが、周辺部は見えている状態。階段や路面の凹凸を見分けにくく、つまずきやすくなります。同名半盲(どうめいはんもう)両眼で見ても右半分あるいは左半分しか見えない状態。見えない側のものにぶつかったり、見えている側に寄って行くなどの特徴があります。■ストーマ (便を体外に出すために腹部に設けた人工の排泄口)■ストーマ装具の装着例視覚障がいとは、何らかの原因で視機能に障がいが起きているものを言いますが、大きくは視力障がいと視野障がいに分けられます。  緑内障緑内障は眼圧(目の中の圧力)が上昇したために、視神経に障がいが起き、視野が狭くなる病気。目の中心を少し外れたところに見えない点「暗点」ができ、徐々に見えない範囲が広がって、視力も低下します。放置すると失明に至ります。  老人性白内障加齢とともに、水晶体が白く濁る病気。すりガラスを通したような見え方になり、視力低下や、まぶしさを訴えます。コントラストのはっきりしないものが見えにくくなります。  糖尿病性網膜性  聴覚・言語障がい糖尿病が原因で起こる網膜性です。コントラストのはっきりしないものが見えにくくなるなどの症状があります。放置すると失明に至ります。聴覚障がいには、生まれつき耳が聞こえない先天性、生まれた後に病気や事故により、聴力を失った後天性、加齢により聞き取りにくくなる老人性の3つがあります。先天性の場合と、乳幼児期に失聴した場合には言語障がいを伴うことが多くなります。  難聴難聴は音が伝わる経路である外耳、中耳、内耳、および中枢のどの部分に障がいがあるかによって、種類が異なります。伝音難聴外耳から中耳にかけて欠損や障がいがある場合に起こります。たとえば外耳閉鎖症や中耳炎など。音を大きくすると聴き取りやすくなるため、補聴器で聴力を補うことができます。感音難聴内耳から中枢にかけて障がいがある場合。神経系に異常があることが多く、音の大小だけでなく、聞き分ける能力が落ちているため、補聴器でも大きな効果は期待できません。混合難聴伝音性と感音性の障がいが混在している場合。老人性難聴もこのタイプに近いとされています。正常な視野中心暗点同名半盲(図は左同名半盲)求心性狭窄■内部障がい・視聴覚障がいについてその他の情報139PLANNINGBOOKELDERLYFACILITY高齢者施設

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