25リシェルカタログ 18-19(20-21)

概要

  1. タサン志麻さんインタビュー
  1. 18
  2. 19

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タサン志麻さんと考える暮らしに寄り添うキッチン開発LIXILキッチンアンバサダーLIXIL:志麻さんにはこれまでさまざまな取り組みの中で、リクシルのキッチンを使っていただいてきました。今回私たちは新たに「食の場が持つ力を広げ、一人ひとりの心が満ちる体験を提供する」というLIXILキッチンとしての提供価値を定め、メッセージとして「心も満ちる、おいしい居場所」を発信していこうと考えています。これまでのアンバサダーとしての活動なども踏まえ、このメッセージについてどのように感じられますか?志麻さん:私はこれまで家政婦としていろいろなお宅のキッチンで料理してきましたが、家で料理をするのは圧倒的にお母さんが多いんです。でも、最近はおうちで過ごす時間も増えたことでお父さんが料理するようになったという話も聞くようになりましたし、子供に料理をさせたいと思っている人もとても増えていると感じています。リクシルのキッチン(リシェル)を使っていて思うのは、やっぱり使いやすさで、それはお母さんだけではなく、お父さんもお子さんもみんなが感じられるものだろうと思います。いろんな世代の人が同じように、そして長く使えるということを強く感じています。食事をすることは誰でも同じように必要なことなので、食べることだけではなく、作ることから家族みんなが参加できると自然と家族のコミュニケーションも増えるし、理解も深まると思います。それは私がフランス人と出会って、家族でこんなことも話すんだと思ったり、会話や笑いが絶えない時間があることを知って、自分が家族を持ったらそうしたいとずっと思っていたことなんですよね。誰もが使いやすくて、自分が何歳になっても使いやすさを感じられることで、みんなが来やすくなって、人が集まってくるんじゃないかなという感じがしますし、とても共感できるメッセージだと思います。LIXIL:ありがとうございます。キッチンが料理を作る場所だけではなく、家族のコミュニケーションの場になってくれれば良いと思っています。志麻さんは暮らしの中で心が満たされていくように感じるのはどんな時でしょう?志麻さん:やっぱり食事の時間ですね。家族といっても、年齢や性別、性格や好きなものも一人ひとり違うのは当たり前なので、同じ趣味を作るなどはしていないんですが、食べることはどんな人でも共通して楽しめることだと思うんです。せっかく食べるんだったら、作ることも含めてみんなが楽しめるようにしたいと考えています。そのように家族が共通して楽しめることは生活の中でも意外と少ないように思うので、私にとってもその時間はとても大切です。家政婦の仕事をしていると、忙しいお母さんをたくさん見ているんですが、料理を作ることばかりに意識がいっている人が多くて、食べることまで考えている人がすごく少ないように感じます。料理を作って食べ終わるまでに1時間半だとしたら、作るのに1時間かけて、30分で食べる人が圧倒的に多いのではないでしょうか。私は30分で作って、1時間で食べた方がいいと思いますし、そうしたい。だから、レシピを考える時も誰でも簡単にできることを心がけています。LIXIL:たしかに、そういうことはあるかもしれませんね。リクシルはキッチンだけではなく、住宅に関わるさまざまなアイテムを作っているので、キッチンを作るときにも、料理をすることだけでなく、住空間やそこでの過ごし方についても考えているんです。志麻さん:掃除のしやすさなどもそうですよね。料理って作ることだけにスポットが当たりがちですが、洗い物や掃除の時間もとても多いと思うので、そういうことろが少しでも楽になるというのも料理が楽しくなるために必要なことだと思いますし、家族全員が参加しやすくなるという意味でも重要なことなのではないでしょうか。以前参加した開発の取り組みでも、いろいろな人の調理行動を観察されていることを知ってとても驚いたんですが、料理が得意な人もそうじゃない人も、あらゆる人が使いやすいように考えて作られているから、料理もお手入れもしやすいキッチンができるんでしょうね。モノづくりにはそういうことが必要ですし、私自身もそうありたいなと思いました。あと、撮影で拝見した空間(P46–47)のように、LDKの床の高さ18
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が少しずつ変わっていて、そのことによって目線が合うように工夫されていたのも、実際あそこに立ってみて「そんなことまで考えているのか、やっぱりすごいな」と実感しました。LIXIL:ありがとうございます。志麻さんは料理のプロフェッショナルですが、料理を義務的なものではないし、手を抜いてもいいということもおっしゃられていますよね。その考え方に共感する人はてとも多いのだと思います。私たちは料理がお好きな方はもちろんですが、そうでない人や料理をしない人も居心地良さを感じられるキッチン空間を提供したいと考えています。キッチンだけでなく、床や壁面、ドアやサッシなど住空間を構成する様々なリクシルの商材を組み合わせることで、そのような体験価値をお届けしていきたいと考えていますが、志麻さんはどのようにお感じになりますか?志麻さん:とても素晴らしい考え方だと思いますし、共感します。夫のロマンはフランス出身で、フランスのキッチンの床はレンガ色のタイルの場合が多いのですが、彼はそれが温かみがあってとても気に入っていたと言います。そこにいて心地良いと思えるかどうかは暮らしの中で大切なことですし、キッチンを空間としてコーディネートできることで、より豊かでそこにいたいと思える場所にすることができると思います。私はなんでも好きなものを長く使いたいと思うタイプなので、生活の中でも立つ頻度が高いキッチンという場所をいかに居心地のよい場所にするかを常に考えています。カラフルな小物を取り入れてみたり、カゴを置いてみたり、些細なことでも変わってくると思いますし、使っていく中で自分らしくなっていくのも良いと思います。LIXIL:志麻さんにそういって頂けると本当に嬉しいです。コロナ禍以降、ライフスタイルや価値観が少しずつ変わってきていると思いますが、まだまだ料理をするのは女性が多いと思いますし、料理って本当は楽しい時間を過ごすための手段としてあるはずなのに、料理すること自体が目的になったりとか、ちゃんと料理しなきゃいけないとか、手料理じゃないといけないと考えてしまって、それを重荷と感じている方も多いと思います。志麻さん:献立を考えて買い物をしてくることとか全部含めて料理だと思うので、料理を作ることに対して使っている時間や労力は考えているよりけっこう多いんですね。料理をいかに頑張るかということはみんな考えている気がするけど、食事をゆっくり楽しもうという意識を持っている人がすごく少ない気がするんです。私はレシピづくりをするとき、もっとゆっくり家族と食事をしようって、そこに意識をみんなが持つようになってくれるようにと思いを込めてレシピを作っているんです。LIXIL:そうですよね。志麻さんのレシピや著作を拝見しているとその考えを強く感じます。最後に、改めて志麻さんが料理やキッチンを通じて伝えていきたいと思っていることをお聞かせ頂けますか?志麻さん:繰り返しになるかもしれませんが、キッチンをいかに楽しい場所にするか、家族みんなのものにするか。そういうことも含めて何のために料理を作るといえば、私の場合はやっぱり楽しく食べるために作っているですよね。だから、何のためのキッチンかって、楽しく食べるための料理を楽しく作る場所だと思います。そういうとリクシルの皆さんには怒られてしまうかもしれないけど、いくら心地よくてもキッチンに長く立って欲しくないなと思っているんです。その先にある食べることやその時間をイメージして、そこが楽しくなるキッチンであってほしいし、それを手助けしてくれるキッチンであってほしいと思っています。LIXIL:今回のメッセージは、そのような考えが含まれていますし、これからしっかりとご提案していきたいと思っています。そして、これからも一緒にキッチンを通して、心満ちる時間を作っていきましょう。今後とも宜しくお願い致します。私たちLIXILキッチンが目指す、「食の場が持つ力を広げ、一人ひとりの心が満ちる体験を提供する」という考えと、料理は楽しく食べるためにするものというタサン志麻さんの想いが重なった時に浮かび上がる、「心も満ちる、おいしい居場所」とは?「キッチンに立つ時間は短い方が良い」というタサン志麻さんが語る、家族とキッチンの距離について。RICHELLE19商品の色は印刷のため現品と多少異なる場合がございます。

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