左ページから抽出された内容
4省エネ住宅の広がりと国の後押し 2023年度は、ウクライナ情勢の悪化やアメリカの金利上昇が影響し、世界的なインフレによる円安となり、物価の上昇が顕著になりました。住宅1戸あたりの工事費予定額は2,828万円で、前年度プラス424万円となりました(建築着工統計調査住宅着工統計より)。 2人以上世帯の消費支出をみると、物価高騰の影響により前年度から2.6%減少。一方で、水道・光熱費は4.3%増加しています(総務省家計調査報告より)。住宅価格とランニングコストが高騰するなか、高い省エネ性能の家づくりが求められます。 省エネ住宅の普及に向けて国も後押ししています。2025年4月、改正建築物省エネ法が施行され、300m2未満の戸建て住宅においても省エネ基準(断熱等級4)への適合義務と、建築確認申請時における省エネ基準適合性審査が行われるようになります。フラット35は改正建築物省エネ法の施行に先行して2023年より省エネ基準への適合が必須に。また国は、省エネ基準を上回るZEH水準(断熱等級5)[表1]に適合した住宅を優遇する施策を進めています。 2030年までには適合義務の基準がZEH水準(断熱等級5)に引き上げられるほか、HEAT20G2・G3水準(断熱等級6・7)の適合等に向けた誘導策も見込まれます[図1]。ZEH水準以上の家づくりが急務!補助金など優遇制度は充実2024年度の住宅市場2025年4月、すべての戸建て住宅は省エネ基準(断熱等級4)に適合する必要があります。省エネ基準より高い水準の省エネ性能が求められ、容積率の特例が適用される誘導基準はZEH水準(断熱等級5)です。さらに2030年までには、省エネ基準がZEH水準に引き上げられる予定です。図1省エネ基準への適合義務化と基準引き上げ各等級の水準HEAT20G3HEAT20G2ZEHH28年省エネ基準H4年省エネ基準S55年省エネ基準等級4等級3等級2等級1~20212022~2025~2030~等級7等級6等級5等級4等級3等級2等級1等級7等級6等級5等級4等級3等級2等級12023年度新設さらに引き上げられる可能性も最低基準等級7等級6等級5等級4等級3等級2等級1
右ページから抽出された内容
5省エネ基準を満たす住宅の場合、エネルギー消費性能の星マークは1つ、断熱性能は4の表示となります。ZEH水準以上を満たす住宅の場合、星3つ以上、家5つ以上となり、より優位性をアピールできるでしょう。図2省エネ性能ラベルの見方(住宅自己評価)外皮基準一次エネルギー消費量削減率その他要件・備考省エネのみ再エネ等含むZEHの定義『ZEH』強化外皮基準断熱等級5省エネ基準より20%以上削減一次エネ等級6省エネ基準より100%以上削減再生可能エネルギーを導入(容量不問。全量売電を除く)する。NearlyZEH省エネ基準より75%以上100%未満削減再生可能エネルギーを導入(容量不問。全量売電を除く)する。ZEHOriented問わず再生可能エネルギー未導入も可。以下の対象地域に該当すること。・敷地面積が85m2未満の都市部狭小地等(北側斜線制限の対象となる用途地域等。ただし、住宅は平屋建て除く)・多雪地域(垂直積雪量が100cm以上に該当する地域)ZEH水準再生可能エネルギー未導入も可。表1優遇制度の要件のZEH水準とはZEHOrientedの性能の水準のこと多くの優遇制度の要件となっているZEH水準とは、ZEHの定義における「ZEHOriented」の性能の水準です※。太陽光発電パネル等の再エネ設備の設置は要件ではありません。なお、ZEH水準においては、ZEHOrientedの要件である都市狭小地や多雪地域等の地域要件は適用されません※一部、ZEHOrientedの性能水準と異なる要件の優遇制度もあります資産価値を証明できる省エネ性能ラベル 2024年4月から、住宅・建築物を販売・賃貸する事業者は、省エネ性能ラベル[図2]の表示が努力義務となりました。発行方法は、自己評価と第三者評価(BELS)の2通りです。エネルギー消費性能が4段階ないしは6段階の星マークで、断熱性能が7段階の家マークで示されます。省エネ基準を満たす住宅の場合、エネルギー消費性能は星1つ、断熱性能は家4つの表示となります。ZEH水準住宅の場合は星3つ、家5つとなります。 住宅では、分譲戸建住宅・分譲マンション・賃貸住宅・買取再販住宅などが努力義務の対象となっています。今後、SUUMO等の住宅情報提供サイトにエネルギー消費性能や断熱性能が一目でわかるマークで表示されるようになります。そのため、お客様へのPR力や購入・契約における省エネ性能の重要度が高まり、注文住宅への波及も見込まれます。省エネ性能表示は、住宅の資産価値にも影響する制度なのです。太陽光発電なし太陽光発電ありBEI─★★★★★★0.50以下─★★★★★★0.60以下★★★★★★★★★★★★0.70以下★★★★★★★★★★★★0.80以下★★★★★★★★★★★★0.90以下★★★★★★★★★★★★1.00以下星なし星なし1.00超ZEH水準省エネ基準
お探しのページは「カタログビュー」でごらんいただけます。カタログビューではweb上でパラパラめくりながらカタログをごらんになれます。