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自助具・補装具は、障害によって低下または欠損した能力や機能を補うための道具を指します。これらの特性やサイズによって、トイレの使い勝手が大きく左右されるため、設計にあたっては充分な知識と理解が必要です。■自助具・補装具について障害についての基礎知識車椅子車椅子には大きく分けて手動車椅子(自走用・介助用)と電動車椅子があります。手動車椅子は、自分で操作するものと介助者に押してもらうタイプのものがあります。一方、電動車椅子には、操作方法や駆動方法によっていくつも種類がありますが、ここでは代表的なものを取り上げます。概要と種類■一般的な車椅子の部位名称■電動車椅子(自操用標準型)の例(JIST9203の自操用標準型車椅子の図をもとに作成)握り(グリップ)背もたれ(バックサポート)ブレーキハンドリム駆動輪自在輪(キャスター)アームサポート座(シート)フットサポートレッグサポートフットサポートJISにおける手動車椅子の寸法JIST9201JIST9203(電動車椅子)における電動車椅子の最大寸法※1ヘッドサポートを外した時※2リクライニング機構およびティルト機構を装備する車椅子は、標準状態の寸法とする。※1リクライニング機構、リフト機構及びティルト機構を装備する電動車椅子は、標準状態の寸法とする。※2ヘッドサポートを取外し時。ただし、バックミラーを持つ場合、その高さは1,090mmとする。LHH1W部位寸法※1全長(L)1,200mm以下全幅(W)700mm以下フットサポート高(H1)50mm以上全長(H)※21,200mm以下区分最大寸法※1全長(L)1,200mm全幅(W)700mm全高(H)※21,200mmWLHサイズと動作域車椅子は種類によって、90°、360°の回転のための動作域が異なってきます。トイレを設計する上でも、空間的に大きく影響を及ぼしますので、基本事項として理解しておく必要があります。■車椅子のサイズと動作域の関係全長1100mm、全幅650〜700mmの場合※JIST9201の規定では全長1200mm以下、全幅700mm以下手動車椅子の場合450mm1350mm1700mm900mm650∼700mm1100mm《180°回転》《90°回転》1350mm1400mm最小円Φ1500mm※車軸の中心を軸に回転する場合54REFERENCEINFORMATION
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■一般的な車椅子の種類座位変換型車椅子リクライニング式ティルト式自走用車椅子介助式車椅子電動車椅子∅1800mm以上・座位変換型の(電動)車椅子は、リクライニング機構や身体支持部のティルト機構等を有する車椅子で、座位姿勢の保持が困難な方等が楽な姿勢を保持しやすくするために多く使用されている。・リクライニング機構とは、車椅子のバックサポート(背もたれ)やレッグサポート角度が調整できる機構、ティルト機構とは、車椅子のシート(座面)との角度が固定されたまま、シート及びバックサポートの傾斜を一体的に調整できる機構である。・これらの機構を用いてバックサポートを後方へ傾斜させ、レッグサポートを挙上する場合の当該車椅子の全長は、JISに示される全長120cmに比べて大きくなる。【直径180cmの内接円の根拠】電動車いす安全普及協会(会員企業4社)により、2020年4月時点の主要な自操用ジョイスティク型電動車椅子(簡易型、標準型、座位変換型)の製品仕様に係る最小回転半径について調査が行われた。その結果、電動車椅子が360度回転寸法(直径)は車椅子の種類にもよるが、おおよそ直径160〜180cmの間で円が内接するスペースが必要となることが得られた。このうち、特に座位変換型の電動車椅子が360度回転できる最低寸法としておおよそ直径180cmの円が内接するスペースが必要となる結果を考慮して設定したものである。■座位変換型の(電動)車椅子■座位変換型の電動車椅子が360度回転できる最低寸法:直径180cm(電動車椅子が360度回転できる最低寸法:直径約160〜180cm)出典:高齢者、障害者等の円滑な移動等の配慮した建築設計標準電動車椅子の場合《360°回転》《180°回転》1050mm∅1400mm405mm600mm1800mm1500mm※車軸の中心を軸に回転する場合55PUBLICTOILETPLANNINGBOOKREFERENCEINFORMATION
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