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61■タイル張りの躯体保護効果図1.6 護岸堤防のタイル壁画図1.7 集合住宅入口の壁タイルこれに対してタイルだけが健全に残っています。小中学校玄関ホールのモザイク壁画(図1.5)は、小中学生が卒業記念に制作したものと考えられますが、ほとんど当時と変わらない鮮やかな色で残っています。護岸に張ってあるタイル(図1.6)も、波浪を受ける所でもきれいな状態で残っています。また、集合住宅の入口に使われている壁タイル(図1.7)も健全な状態で残っています。図1.5 小中学校玄関ホールのモザイク壁画
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この章は、「タイルの本」(タイルの本編集室(株))から抜粋、編集しています。71387.1.26.1.2.3.45.1.2.3.4.5.6.7.82.1.2.3.44.1.2.3.4.5.6.7.8.9.10図1.8 中性化深さの測定サンプル今本教授は、講演会「近代建築におけるタイルの躯体保護機能」の中で、軍艦島の調査結果を以下のように述べられています。 鉄類の腐食は著しく、ほとんど存在しない。 木材もほぼ朽ちている。 タイルはほぼ健在である。 タイルと目地の構造は極めて緻密。 タイルによって中性化はほぼ完全に抑制される。現地で採取したコンクリートの中性化深さを測定した結果、タイル張りした部分の中性化は、建築後60年経っていてもほとんどゼロでした。図1.8はモルタル塗り部分の測定サンプルで、紫色の部分が中性化していない箇所、紫色ではない部分が中性化している箇所になります。また、細孔構造の分析結果から、タイルと目地によって非常に緻密な構造となっていることが確認され、仕上げ層の透気性がきわめて低いため、中性化が抑制されたものと考えられています。
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