接着剤張り技術資料 26-27(28-29)

概要

  1. 4 接着剤張りの特徴
  2. 4.3 剥離防止効果
  1. 26
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下地モルタルがある場合のはるかべ工法の変形追従性能を図4.18に示します。モルタル張りは、下地モルタルの有無及び下地の厚みに関わらず0.049~0.056%のコンクリート歪みで剥離が発生したのに対して、はるかべ工法は下地モルタルに関わらずコンクリート破壊まで剥離しませんでした。以上の結果から、はるかべ工法はタイルの剥離だけではなく、下地モルタルの剥離防止にも有効であると考えられます。図4.19に示すように、モルタル張りでは、コンクリートの歪みに対して、タイル、張付けモルタル及びモルタル下地が一体となって突っ張るような形になるため、コンクリートと下地界面で剥離が発生します。これに対して、はるかべ工法では接着剤層で歪みを逃がすことができ、コンクリートとモルタル下地が一体となって動くことができるために、この界面での剥離が発生しにくくなるものと考えられます。00.0050.0100.0150.0200.0250.0300.0350.0400.0450.05000.020.040.060.080.100.120.140.16コンクリート歪み(%)タイル歪み(%)剥離発生剥離発生なしモルタル張り/下地7mmモルタル張り/下地15mmモルタル張り/下地なしはるかべ工法/下地7mmはるかべ工法/下地15mmはるかべ工法/下地なし図4.18 下地モルタルがある場合のコンクリート歪みとタイル歪みの関係コンクリートタイル張付けモルタル下地モルタルモルタル張り図4.19 下地モルタルがある場合の変形コンクリートタイル接着剤下地モルタルはるかべ工法264■接着剤張りの特徴
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(2)接着性能の安定性はるかべ工法はモルタル張りに比べて職人の技量や環境条件が接着性能に及ぼす影響が少なく、安定した接着が得られます。これにより施工不良に起因するタイルの剥離を防止することができます。①張付け材料のオープンタイム張付け材料を塗り付けてからタイルが張付け可能な時間(オープンタイム)をLIXILの既製調合モルタル(イナメントタフⅠ)と接着剤(ワンパックボーイR-V2スーパー、R-V2EW)との比較試験を行った結果を表4.6に示します。ワンパックボーイR-V2スーパー、R-V2EWを使用する…はるかべ工法は、モルタル張りに比較してオープンタイムが長くとれるため、施工管理が容易になります。表4.6 張付け材料のオープンタイムの比較張付け材料施工温度オープンタイム(分)102030405060708090100既製調合モルタル(イナメントタフⅠ)40℃○△××××××××20℃○○△×××××××接着剤(ワンパックボーイ… R-V2スーパー、R-V2EW)40℃○○○△△×××××20℃○○○○○○△△△×○:良好なタイル張付けが可能  △:張付け材料の皮張りが見られるが、タイル張付けが可能×:張付け不可能※上記は目安です。施工環境によって変動する場合があります。②職人の熟練度の影響職人経験2年以内の若手職人5名にモルタル張り(密着張り)とはるかべ工法で二丁掛タイルを施工してもらい、接着強さを測定した結果を図4.20に示します。密着張りは接着強さのばらつきが大きいのに対して、はるかべ工法はばらつきが小さくなりました。モルタルを使用する密着張り等の施工は、モルタル塗付け時のこて圧、下地の吸水調整、モルタル塗りからタイル張付けまでのオープンタイム等、職人の技量が接着強さに及ぼす要因が多いため、職人により接着強さのばらつきが大きくなる傾向があります。これに対して、はるかべ工法の接着強さは、こて圧及びオープンタイムの影響を受けにくく、下地の表面が乾燥していれば吸水調整が必要ないことなどから、接着強さのばらつきが小さくなります。はるかべ工法の接着強さが密着張りより低い理由は、接着剤にはゴム弾性がある代わりに接着剤自体の強度が低いためです。接着強さ(N/mm2)0.51210864200.60.70.80.91.01.11.21.31.4個数密着張りはるかべ工法図4.20 職人による接着強度のばらつき274.3 剥離防止効果1387.1.26.1.2.3.45.1.2.3.4.5.6.7.82.1.2.3.44.1.2.3.4.5.6.7.8.9.10

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