ビルサッシ 開口部の性能、基準 14-15(16-17)

概要

  1. 断熱性
  1. 14
  2. 15

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断熱性とは断熱性断熱性とは、熱が移動するのをどれくらい抑えることができるかを表す性能です。また、熱の移動が少ないことを断熱性が高いといいます。熱は、高温側から低温側に移動し、両側が同じ温度になったとき、移動が停止します。建築物でいえば、天井、壁、床などの材料の中でも熱を通しやすいものと通しにくいものがあり、これらの材料の選択によって熱移動を最小限に抑えることが大切です。快適な住生活のために用いられる冷房や暖房の熱は、外気との間にある窓、壁、天井などを通して、対流、ふく射、伝導によって常に移動が行われています。その中でも窓からの熱の移動は、夏は約70%の割合で入り、冬は約50%の割合で流出すると言われ、窓を通しての移動が大きなウエイトを占めます。従って省エネルギー効果を高める上で、サッシの断熱性の向上は最も重要な要素となります。なお、等級や判定基準については、JISに規定されています。断熱性必要等級の目安サッシ・ドアセットの断熱性は、建築物の地域性・立地条件・居住環境により選定します。選定の目安には、「建築物省エネ法」に規定または推奨された開口部の断熱基準等がありますが、JIS等級では、等級が大きいほど断熱性が高いことを表します。●窓の断熱性能計算方法JISA2102に、窓及びドアの熱性能(熱貫流率)の計算方法が規定されています。断熱性断熱性に関するJIS規定JISA4706・JISA4702に断熱性による等級と判定基準が下表のように規定されています。●断熱性の等級と判定基準●建具の断熱性試験方法熱貫流率が等級との対応値以下でなければならない。H−1H−2H−3H−4H−5H−6H−7H−84.7W/(㎡・K)4.1W/(㎡・K)3.5W/(㎡・K)2.9W/(㎡・K)2.3W/(㎡・K)1.9W/(㎡・K)1.5W/(㎡・K)1.1W/(㎡・K)性  能熱貫流率等級[断熱性の等級と判定基準][試験状態図]JISA4710に、建具の断熱性試験方法が規定されています。試験方法は下図のように高温室と低温室の間に試験体と加熱箱を設置し、測定を行ない熱貫流抵抗及び熱貫流率を求めます。ヒーターファンパッフル熱箱取付パネル試験体バッフル低温室高温室気流吹出装置※熱貫流率は建具の仕様やガラスの仕様等条件によって異なります。 詳しくは、窓・ドアの熱貫流率と日射熱取得率についての頁を確認してください。JIS等級熱貫流率W/(㎡・K)断熱性能低い6.05.04.03.02.01.0高い4.74.13.52.92.31.91.51.1サッシの構造サッシとガラスによる断熱性能のイメージアルミサッシアルミ熱遮断構造サッシアルミ樹脂複合サッシ樹脂製サッシ木製サッシ低い概略図単板ガラス低放射複層ガラス低放射複層ガラス複層ガラス低放射三層複層ガラス複層ガラス低放射三層複層ガラス複層ガラス高いアルミ熱遮断構造サッシアルミ樹脂複合サッシ樹脂製サッシ木製サッシアルミサッシH-1H-2H-5H-6H-7H-8H-3H-414
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断熱性●熱貫流率熱貫流率の逆数(R=1/U)で単位は㎡・K/Wとなります。●熱貫流抵抗表面熱伝達率の逆数(r=1/α)で単位は㎡・K/Wとなります。●表面熱伝達抵抗●表面熱伝達率熱の一般知識αi、α0:壁体の室内側、及び外気側の表面熱伝達率(W/㎡・K)λ1、λ2、λ3:壁などを構成する各部材の熱伝導率(W/㎡・K)d1、d2、d3:壁などを構成する各部材の厚さ(m)U=1αi+λ1λ2λ3α0d11d2d31+++壁体の両側の空気の温度が異なるとき、その壁体を通して高温側空気から低温側空気へ熱が流れる割合をいいます。室内空気と外気の間に1℃の温度差がある時、1㎡の面積で1時間に流れる熱量を熱貫流率といいW/(㎡・K)で表わします。室内空気がθi、外気温がθ0の時、壁体の面積A(㎡)を通して室内空気から外気へ流れる熱量Q(貫流熱量)により熱貫流率Uは次式で表わされます。  U=Q/A・(θi−θ0)  なお、熱貫流率を図によって説明しますと、次のようになります。熱貫流空気に接する壁などの固体表面には、空気の粘性による薄い膜ができており、この膜は伝熱上の大きな抵抗となっています。この空気層を熱が伝わることを表面熱伝達といい、熱の伝わる程度を表わすのが表面熱伝達率(α)で単位はW/(㎡・K)となります。λ1λ2λ3Rα0θ0θi室内室外d1d2d3αi注意事項①サッシでは、ガラスの占める面積が大きいため、必要な断熱性能 に適合したガラスを使用することが大切です。②風速によって違う熱損失 部屋の内外の温度差が同じでも、風速が増すと、窓から逃げる熱 量が増えます。③ガラス厚さについて 同一種類のガラスで比較すると、ガラス厚さを変えても断熱性能は ほとんど変わりません。④断熱性を向上させるため、サッシを取付ける躯体・仕上材を含めて、 熱構造の配慮をしてください。注意事項では、ガラスの占める面積が大きいため、必要な断熱性能に適 合したガラスを使用することが大切です。によって違う熱損失内外の温度差が同じでも、風速が増すと、窓から逃げる熱量が 増えます。いてラスで比較すると、ガラス厚さを変えても断熱性能はほと んど変わりません。させるため、サッシを取付ける躯体・仕上材を含めて、断 熱構造の配慮をしてください。15

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