Water&Kitchenテクノロジーブックvol.5 22-23(24-25)

概要

  1. Key Technology
  2. Kitchen: Ceramic Top
  1. 22
  2. 23

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光沢がありながらキズが目立ちにくい、「ラパートトープ」を実現したテクノロジー。AnswerstoCustomersKitchen:CeramicTop天然石のジェット&ポリッシュ仕上げをセラミックに応用。1枚のセラミックトップの中で光の正反射と乱反射を両立した「ラパートトープ」。それを実現するテクノロジーは、天然石のジェット&ポリッシュ仕上げからヒントを得ています。御影石のように組成の異なる結晶が凝縮された石の表面を加熱すると、熱で表面に凹凸ができます。その後、凸部を砥石で磨くことで、光沢がありながら奥行き感のある質感が生まれます。この手法をセラミックに応用できないかと考えたことが、セラミックトップの新しい美しさを目指す挑戦の始まりでした。セラミックの素地にどのような方法で凹凸を作るか。デジタル印刷やプレスなどのさまざまな方法で凹凸の表現を探りました。そしてその中からガラスフリット(粉末ガラス)を載せて研磨する方法が、目指す美しさを最も表現できることがわかりました。研磨面と傾斜部の異なる光の反射で、「ラパートトープ」特有の輝きを生む。セラミックの素地の上に、ガラスフリットを含む透明釉を掛けて焼くことで凹凸を作ります。次に、凸の部分を削ると、研磨面が照明を映す正反射の部分になります。一方、山の傾斜部はさまざまな方向から光を受けて乱反射します。これがシャンパンの泡のような繊細な輝きを生み出すのです。この技法を確立した後に、ガラスフリットの大きさ、透明釉の粘度や塗布量、研磨の番手など、無数の組合せの中から最適解を見つけ出す作業を行いました。傾斜部に光が乱反射して、キラキラとした光沢が生まれます。研磨面透明釉素地22
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「ラパートトープ」の試作品。セラミックの素地・ガラスフリットの塗布量・焼成温度・研磨のさまざまな組合せを試し、シャンパンのような輝きを生み出していった。正確な品質評価を可能にした、開発者による自作のルーペ。環境に左右されずに正確な品質評価を行い、新しい美しさを表現した。「ラパートトープ」は、透明釉の塗布量と熔け具合で表情が変化する非常にデリケートな仕様です。あらかじめ立てた仮説に基づいて塗布量と焼成温度などの条件を変えながら何度も試作を作り、量産が可能になるまで調整を行いました。試作を作った際、その都度仕上がりが狙いどおりであるかを判断する必要がありますが、時間帯や天候によって光源や光線の角度などの環境が変わるため、目視では正確な判断が行えないことが問題になりました。そこで、環境の違いに左右されることなく同一条件下で正確に評価をするための測定具が必要となり、開発者の一人がスマートフォンで表面の形状と光沢を観察できる持ち運び可能なルーペを作りました。それはその後、光源の角度切替の改良が施され、日本と海外の開発・製造メンバーが共有することで、条件に左右されずに正確な品質評価を行うことができるようになりました。LIXILのテクノロジーとお客さまのために新しい美しさを追求する熱意が、セラミックの素材としての特長はそのままに、シャンパンの泡のような繊細な輝きを実現した「ラパートトープ」を生んだのです。23

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