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社名株式会社passivedesignhouseMiRaie設立平成28年モットー『家族の未来のための家』を造る受賞歴第15回自立循環型住宅研究会フォーラム2018優秀賞http://passive-miraie.jp/しかし、難しく考えなくても、できる限り光を取り入れた設計を考えられている方は多いのではないでしょうか。その延長と考え、まずは太陽との付き合い方を真面目に考えることから始めてみてはどうでしょうか。夏は日射遮によって太陽の力を抑制し、冬は日射取得で太陽の力を利用する︱。分かりやすく言うと、窓に当たる太陽の日差しはストーブの代わりになるほどの熱量です。窓にストーブがペタっと張り付いていると考え、夏はストーブを取ってあげる、冬はしっかり活躍させるために、どのような工夫が必要なのかを考えていくのです。それだけでも、大きな効果を感じられるので、パッシブデザイン初めの一歩としてやりやすいのではないでしょうか︵写真⑩︶。また、太陽のことを真面目に考え始めるとさまざまなことを知ることができます。例えば、夏至の太陽高度を参考に設計する方がいるかもしれませんが、夏至は6月20日頃。最も暑い時期ではありません。本来は夏至ではなく、7月、8月くらいの太陽高度を参考にすべきなのです。細かいことのような気もしますが、こうした細やかな工夫をすることで、得られる効果も変わってくるのです。まだまだ勉強中という感覚は常にあります。しかし、学んだことが形となり、お客さまの満足となってすぐに効果を実感できるので、私としては新しい発見が楽しくてしかたがないという感じです。これからも、お客さまの生活スタイルとしっかり向きあい、暮らし方まで含めたパッシブデザインを提案していきたいです。水道光熱費シミュレーションに新機能が追加されましたhttps://www.biz-lixil.com/service/proptool/shoene/LIXILからのご提案passivedesignhouseMiRaieさまの敷地条件などを考慮したバランスのよいパッシブデザインを風の流れなどをシミュレーションしながら、ウインドキャッチ機能を持たせた窓なども利用し、より効率的な通風を実現(写真⑥、⑦)。冬の窓にはストーブがペタッと張り付いていると考え、日射取得で太陽の力を利用しましょう(写真⑩)。外観の色を黒系から白系に変更するだけで、コストをかけることなく夏場の集熱を抑えることもできます(写真⑧、⑨)。768910南面に大きな窓を設置水道光熱費シミュレーション検索冬の窓からは日差しを取り込み、夏の強い日差しは、スタイルシェードやハニカムスクリーンを設置し、カットすることにより、室内を快適にします。日差し対策の省エネ効果を光熱費で比較できるようになった水道光熱費シミュレーションソフトを使って提案してみましょう。高所用横すべり出し窓28|『LIXILメンバーズ通信』2019年1月号掲載
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G2に性能を上げることができます。光熱費の削減効果などをシミュレーションで具体的に提示しながら、より高性能な住宅を提案するようにしています。今は金利も安く、高性能化を図ってもコストアップ分を回収しやすい。加えて、高性能化することでより快適な暮らしを実現できます。さらに、今後、日本の住まいは進化していくでしょう。将来的には今の標準は最低レベルとなり、G2レベルが標準になるかもしれない。その点をしっかりとお客さまにお伝えすることで、多くの場合は納得してくれます。パッシブデザインを学んでいくと、コストをかけずにできる面白いことが浮かんできます。その好例が色です。白と黒の外観を比較すると、白は夏場の日射を遮断する効果を発揮します。対して黒い外壁は、集熱効果で冬場に効果を発揮しそうですが、実際にはそれほどの効果は期待できません。圧倒的に、白の外観で夏を涼しくする効果の方が実感できるのです。そのため、外壁や屋根などの色で迷った場合、白やシルバーを選択した方がいいのです︵写真⑧、⑨︶。暮らし方を提案することもコストをかけずにできるパッシブデザインなのかもしれません。どんなに高性能な住宅に住んでいても、暮らし方を間違っていると快適性や省エネ性を十分に発揮できません。エコカーでも、急発進などを繰り返していると、思ったように燃費がよくならないですよね。住宅には取扱説明書がありません。そのため、上手に住宅のポテンシャルを発揮できる暮らし方を提案する必要があり、当社では、HEMSなどの数値に基づきアドバイスを行っています。すると﹁こんな気候の時にはどうしたらいい?﹂と問い合わせをいただいたり、﹁送風にしたら何ワットで自動にしたら何ワットだったよ﹂と連絡をくださったりします。お客さまが季節や香川の風土と向きあって、自発的に楽しみながら暮らし方を改善するようになっています。私の場合、もともとパッシブデザイン的な要素を取り入れた設計を行っていましたので、多少はハードルは低かったかもしれません。まずは太陽との付き合い方を真面目に考えるパッシブデザインに取り組むには何から始めたらいいですか?Q4パッシブファーストの住まいづくり入居後に対応可能な対策はお客さまが実感してから提案断熱機能と日射遮機能を発揮するハニカムスクリーンも積極的に提案。竣工時には一部の部屋だけにハニカムスクリーンを設置すると、お客さまが実際の暮らしの中でその効果を理解し、ほかの部屋にも付けてほしいと言われることもあります(写真④、⑤)。コストの問題などでシェードを設置できない場合、すだれをかけるフックだけを取り付けておき、お客さまに夏場にはすだれをかけるようにお願いしておきます(写真②)。竣工時にシェードを設置しなかったお客さまが、すだれを使う中で日射遮の重要性を実感し、その後、シェードを取り付けた実例です(写真③)。2345|27
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