パッシブファースト早わかりBOOK 25-26(26-27)

概要

  1. 基礎講座 パッシブファーストの住まいづくり(実践編)
  2. 株式会社 passive design house MiRaie さま
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後付けでできる対策を提案断熱などはできるだけ高性能化コスト面でパッシブデザインを断念するお客さまはいますか?Q3最近では、インターネットでパッシブデザインを調べて当社にいらっしゃるお客さまが増えています。そのため、コスト面であきらめる方は少ないですね。元々行ってきた家づくりから、パッシブデザインに取り組むことで、コストが上がったという認識はないです。勉強を進める中で、多少屋根の断熱材を厚くしたくらいでしょうか。窓の配置の工夫などはコストをかけずにパッシブデザインを取り入れることができます。当社では、お客さまの生活スタイルをお聞きして、昼間は外出されていて、夜間に窓を開けることが多い場合は夜間の風向きを考えたウインドキャッチ窓の配置にしています︵写真⑥、⑦︶。高所用横すべり出し窓は、風をひっぱる効果が期待できますので、どの住宅でも提案しています。しかし、どうしても予算が合わない場合、竣工後でも簡単に対応可能なものを後回しにすることがあります。あるお客さまから予算的な問題からシェードは不要と言われました。そこで、すだれをかけるフックだけをつけさせてもらい、﹁夏場はすだれで日射を遮してください﹂とお願いしました︵写真②︶。知識としてお客さまも﹁夏場に遮を行わないと暑い﹂ということは頭にしっかり入っています。入居後にすだれを使って生活する中でお客さまも日射遮の大切さを実感し、台風の際などに、すだれを出し入れする手間を知り、1年後にシェードをつけることになりました︵写真③︶。また、当社ではハニカムスクリーンを積極的に提案しています︵写真④、⑤︶。夏場の日射遮効果だけでなく、冬場の断熱効果も発揮するからです。ただ、予算によってまず一部の部屋にだけ設置するケースもあります。しかし、実際に暮らしを始めると、ハニカムスクリーンの効果を実感し、最終的にはほかの部屋にも設置を希望されます。構造躯体の断熱性能や開口部は竣工後にやり直すことが難しいため、できるだけ高性能化をすることをおすすめしています。HEAT20のG1レベルが当社の標準ですが、余裕があるようならG2グレードにすることを提案しています。建物の規模などにもよりますが、60万円くらいプラスすれば、G1からpassivedesignhouseMiRaieさまのパッシブファーストの住まいづくりを少しずつ理解していくので、お客さまの方から﹁これしかないよね﹂と口にされるほどになります。当社では、初期段階でプラン提案とともに、日照、通風、室温、光熱費、一次エネルギー消費量など、さまざまなシミュレーション結果を提示して、間取りや仕様の根拠を示すようにしています︵写真①︶。例えば夏場の日射量のシミュレーション結果から、開口部にシェードを設置する必要性を説明します。間取りについても、お客さまの要望を踏まえつつ、シミュレーション結果から導いた根拠を基にプランを検討していることをお伝えします。そうした手順をしっかりお伝えしているので、その後の間取り変更などはほとんどありません。周辺に住宅があり、日当たりに不安を感じられていたお客さまにも、「前方の住宅の平屋部分からこのように日差しが入ります」と、シミュレーションに基づいたプランの提案を行っている(写真①)。各種シミュレーションに基づき根拠を示しながらプランを計画126|
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パッシブファーストの住まいづくり 基礎講座︵実践編︶③パッシブファースト早わかり顧客満足度を上げる家づくり連載企画連載企画﹁顧客満足度を上げる家づくり パッシブファースト早わかり﹂。今回のテーマはパッシブデザインとコストについてです。パッシブデザインはコストアップしないとできないものでしょうか?そんな疑問の答えを探すべく、香川県高松市の株式会社passivedesignhouseMiRaie塩田英範代表取締役にお話をお聞きしました。設計事務所に就職したのですが、そこでは風や光を取り込んだ設計を行っていました。当時はパッシブデザインという言葉も知りませんし、﹁風が通る家がいいよね﹂﹁明るい家がいいよね﹂という、なんとなくパッシブ的な配慮を施していたという感じで、ルールや根拠を考えながら設計していたという訳ではありませんでした。決して当時の設計が間違っていた訳ではありませんが、お客さまに根拠をお伝えできていませんでした。その後、今から6年ほど前に、野池さんのセミナーに参加する機会があり、パッシブデザインを学び始めます。そこから﹁なんとなく﹂だったものが明確な根拠に基づいた設計手法を学ぶことによって、﹁今までやっていたことも正しかったけれど、もっとよい家づくりができる﹂と自信を持ち、4年前に独立することになりました。以前は﹁たぶんこうだろう﹂という気持ちだったのが、今では﹁こうするとこうなる﹂と話すことで、お客さまも納得して決めてくださっています。明確な根拠で納得暮らし方まで総合提案株式会社passivedesignhouseMiRaie代表取締役塩田英範さまなんとなくのパッシブから根拠に基づいたパッシブデザインへ耐震・劣化は起きてから気付くパッシブデザインは季節ごとにすぐ実感パッシブデザインに取り組むようになったきっかけは?Q1パッシブデザインのメリットは?Q2パッシブデザインに取り組んだメリットは、たくさんあります。一番は、お客さまに快適な住まいをご提供できるという点です。住宅の性能の中でも、特に重要なものが耐震性能、劣化対策、そして温熱環境ではないでしょうか。このうち、耐震性能は地震が起きた際にその効果を実感します。できれば永遠に効果を実感しない方がよいものです。劣化対策については、暮らし始めて20年、30年が経過しないと実感できないでしょう。対して、温熱環境の工夫は暮らし始めてすぐ、季節ごとに効果を実感することができます。そのため、お客さまの満足度向上につながりやすいのです。お客さまは迷われながら家づくりを進めますが、パッシブデザインのこと︻株式会社passivedesignhouseMiRaieさま︼|25

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