2017LIXILユニバーサルデザインコンセプト 20-21(22-23)

概要

  1. ユニバーサルデザイン空間検証の取り組み
  1. 20
  2. 21

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20 LIXILユニバーサルデザイン「ユニバーサルデザイン検証スペース」とは使用者の身体状況や建築(空間)条件などを踏まえ、さまざまなサイズの空間や製品の設置位置を確認することができるスペースで、シミュレーションを通して使いやすさの確認や分析を行い、ご提案につなげています。また、そこで得られた気づきやお客さまからのご意見・ご要望を研究や製品開発に反映するよう取り組んでいます。ユニバーサルデザイン担当高橋邦長  シミュレーション 体格に違いがある場合、大きな荷物をもっている場合、お子さまと一緒に使う場合、要介護者と介助者が同時に使用する場合や車椅子で使用する場合など、身体状況やシチュエーションの違いをひとつひとつシミュレーションしながら確認します。 製品だけでは補いきれない空間としての要素を落とし込み、使用者にとって使いやすい空間を考え、空間プランに反映します。 「いま」を改善するだけでなく、「これから」のことを考えてプランニングをしていくことが大切だと考えています。  空間サイズ・製品設置位置の検証空間サイズの検証 サイズの異なる壁面パネルの組み合わせにより、さまざまな広さの空間、状況に応じた空間を構成することができ、トイレ検証スペースでは、住宅はもとより、高齢者施設の居室や共用トイレ、病院の外来や病棟トイレ、公共トイレの多機能トイレや広さの異なる一般トイレブースなどの使い勝手をさまざまなシチュエーションで確認することができます。 また、天井部に設置したカメラでのモニタリングにより、平面図を見るような感覚で、普段なかなか気づかない空間内での動きも把握できます。製品設置位置の検証 製品の設置位置を可変しながら状況に応じた使いやすい位置を確認できます。製品単体での位置はもちろん、製品を組み合わせた時の状況や壁面と製品との距離感なども確かめられます。 また、トイレ検証スペースでは、大便器に座ったときの右壁面・左壁面の製品設置位置確認や、大便器の配置・高さの違いも確認できます。洗面カウンター高さの検証 洗面検証スペースでは、洗面カウンターを昇降させることにより、使用者の体格や身体状況、使用状況に合った高さを確認することができます。21ユニバーサルデザイン空間検証の取り組み(ユニバーサルデザイン検証スペース)ユニバーサルデザインの空間を考える取り組みの一つとして、多様な検証ができる空間を設置し、ご提案や研究に活用しています。
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LIXILユニバーサルデザイン 21人とモノの位置関係が検証可能このUD検証スペースでは、機器の高さや場所を自由に変えることができるので、使い勝手を納得いくまで体感することができます。カタログや図面で見るイメージだけではなく、実際に自分の目で見て、実際にふれて確認できるのが何よりの魅力ですね。なかでも天井に設置したカメラでのモニタリングは、ほかにはあまりない機能で、これによって空間内での人とモノの位置関係がよりはっきりします。例えば、ひとくちに車椅子といってもたくさんの種類がありますし、ひとりで動かすのか、介助者がいるのかでも必要なスペースが違います。実際にいろいろな車椅子で、距離はどうなのか、どこに問題があるのかを、データとして検証することも可能です。最近では、個々のユニバーサルデザイン商品の質はかなり良くなっていますが、それを空間内に配置したとき、全体としてはどうなのかを考えないとだめなのです。お客さまの「こうしたいんだけどな」という想いを、リアルに再現できる場が必要なのです。ユーザーだけでなく、設計者にも役立つスペース使う人に合わせるという発想。それはユニバーサルデザインの考え方そのもので、この検証スペースには「もっとあなたの生活に近づきたい」という意欲を感じます。「形だけではない、もっと血の通ったユニバーサルデザインへ」という企業姿勢です。それはユーザーだけでなく、設計者にも役立つ場になります。私は仕事柄さまざまな企業のお手伝いをさせていただいていますが、LIXILはそのあたりの感度がとても高いと思います。先をきちんと見据えていて、今後がさらに楽しみな会社だと思っています。「血の通った」ユニバーサルデザインへの企業姿勢数多くの家づくり業務にたずさわり、専門的な知識と現場での豊富な経験をもつ福祉環境アドバイザーの矢作さんに聞いてみました。矢作聡やはぎあきら1960年埼玉県生まれ。「住まいづくりねっと」主宰。バリアフリー住宅に関する相談・提案を住まい手、つくり手の双方に行うことをおもな活動とし、さらに、企業・団体・行政などへ高齢者や障がい者に対応した商品・サービスの開発・考案など、ソフト重視のサポートをユーザーの立場で展開中。  検証データの分析 天井部に設置したカメラなどで検証の様子をモニタリング。製品の設置位置や空間サイズなどをトータルに確認でき、動線や動作範囲を考慮して分析します。(車椅子から大便器への移乗の様子)3

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